【アジア食材図鑑】スパイスの女王「サフラン(saffron)」
1、サフランとは
クロッカスの雌しべで、一つの花から3本しか採れないという「サフラン」は、
大変高価なスパイスとして知られています。
1kgのサフランをとるのに、17万個の花が必要とされ、
雌しべも一本一本手摘みされるため、とても高価になるそうです。
南ヨーロッパ・西アジアが原産と言われていると文献で読みましたが、
現在世界の90%ほどのサフランはイランで生産されているとのこと。
もちろん、我が家のイラン人夫が日本に来たときの婿入道具の中にも
サフランはばっちり含まれていました。
(他には、紅茶、ピスタチオなど、笑)
ちなみにイラン人夫の発音では「サフラン」とは言わずに
「ザフロン」と呼んでいます。
2、サフランの使い方
サフランは水に浸すことで黄金色の色素と独特の芳香が得られるスパイスです。
ここでは、イラン流の使用方法を紹介します。
▼サフランの香りと色を楽しむために
まずは適当な量のサフランを砕いて、熱湯につけて下準備です。
▼この、「サフラン水」の状態にしたものを、それぞれの料理に使います。
サフランの色は「クロシン」という色素成分で、
あくまで「水溶性」なので、水分(水やお湯、牛乳、白ワインなど)につけないと
その美しい色は取れません。
香りを楽しむ食材なので、調理のときも加熱しすぎないことがポイントです。
サフランライスを作るときなど、米を炊く前に入れる方法が簡単ではありますが、
イランでは米を炊いたあとに、酢飯と同じ要領でサフラン水を米に混ぜ込んでいます。
日本のお米ではねちょねちょしてしまいそうですが、
米が細長くてパラパラしているあっちの国ではその方法の方が主流とのことでした。
▼サフラン水をバスマティライス(パキスタンの長米)に混ぜ込んでいる様子
とても高価なものなので、日常的に使うのは難しいですが
特別な日の料理などに使うと、とても華やかな食卓になります。
(参考文献:「スパイス&ハーブの使いこなし辞典」主婦の友社)
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